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不如帰

「自分は詩人だ、などとよく言えるな」
君はいう
「恥ずかしくはないのか」

わたしは答えない
わたしの答えるべき問いではない

「小説家という連中は、小説で金を稼いで食っている
それにくらべて、お前はどうだ
本の一冊でも出したのか
お前の詩は一円にでもなったのか」

わたしはやはり、答えない
答える義務もないし
そうして得るなにものもない

詩は
商品ではない
わたしのたましいだ
貨幣と交換する価値はない
一枚の貨幣は一編の詩と
等価ではないのだから、当然だらう?

一万円札を
高く高く積み上げれば
わたしの詩を買うことができるか?
わたしのこころから生まれる詩を
金で買えると本当に思うのか?
冗談だろ

鳥の歌声を
金で買うことができるか?
代金をはらえば
その鳥を飼うことはできるだらう
けれどその歌声は
君のものではない
その鳥のものだらう?

鳥は君のためには歌わない
君がそう感じるのは勝手だが
鳥は君の満足のために歌っているのではない
鳥は鳥として
生まれたから
歌っているのだ
与えられた声をつかって
一個の生命そのものの声で
歌っているのだ

その歌は
商品ではない

わたしはこの経済社会のなかで
廉価で売られる
替えのきく
使い捨ての
ありふれた
歯車の一種
わたしにも
わたしの生まれたことにも
たいした価値はない
意味もない

日々
自分を切り売りして
糧を得る
それは
詩を書くためなのだ
君にそう答えても、理解できまい
わたしは
鳴きつづける
つつじのような
真っ赤な鮮血を吐いても
歌いつづける
そのことだけに
わたしはわたしの
価値を信じる

詩人とは職業ではない
生きかたであり
美意識だ
わたしにとっての唯一の美学だ





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 「作家は作品を書くことに矜持があるのです。それで生計を立てるか否かは別の問題ですよ。出版の機会があるということは望むべきものであり恵まれたことです。私は誰が読まなくとも、自分が読みたいと思うものを書き続けますよ。私は商品を作っているのではない。書くことをやめた時、私は作家ではなくなる。四知に似た心境がそこにあるのでしょうね。」
 これは亡くなられた結城信一さんがおっしゃられていたことです。
 もうひとり同じようなことを言われた方がいました。宮尾登美子さんです。
 「私は最初の作品を世に出すつもりで書いていたわけではありません。書き終えた時になって、これを本にしたいと言う強い気持ちが生まれたのです。そして私家版として近しい方々に贈りました。そして気が付いたら小説家になっていたということです。」
 僕は座を正してその言葉を聞きながら、自分もそうありたいと思いました。  世に作品を出すことと、商品にすることは異なると、未だにそう信じている僕は時代遅れなのでしょう。そして胸を張って時代遅れの人間でいようと思っています。

 

otosimonoさん

コメントありがとうございます。


>  「作家は作品を書くことに矜持があるのです。それで生計を立てるか否かは別の問題ですよ。出版の機会があるということは望むべきものであり恵まれたことです。私は誰が読まなくとも、自分が読みたいと思うものを書き続けますよ。私は商品を作っているのではない。書くことをやめた時、私は作家ではなくなる。四知に似た心境がそこにあるのでしょうね。」
>  これは亡くなられた結城信一さんがおっしゃられていたことです。

誰が読まなくとも、自分が読みたいものを書きつづける、というのは
とても共鳴するものがあります。
狂っているのだろうと思います。
精神医学的なものではなく、それは文学の病だろうと思います。

>  もうひとり同じようなことを言われた方がいました。宮尾登美子さんです。
>  「私は最初の作品を世に出すつもりで書いていたわけではありません。書き終えた時になって、これを本にしたいと言う強い気持ちが生まれたのです。そして私家版として近しい方々に贈りました。そして気が付いたら小説家になっていたということです。」

ぼくもかならず、一冊の本にまとめようと思うようになりました。
otosimonoさんとの出会いがなければ、ここまでの決心に至らなかったと思います。
とはいえ、食べるための仕事、雑事、勉強に追われていて
今は自分の詩を読み返すことすらできませんが・・・。
すこしずつ進めてまいります。

>  僕は座を正してその言葉を聞きながら、自分もそうありたいと思いました。  世に作品を出すことと、商品にすることは異なると、未だにそう信じている僕は時代遅れなのでしょう。そして胸を張って時代遅れの人間でいようと思っています。

いつか、どこかの、だれとも知らない誰かが
もしぼくの本を手に取って何かを感じてくれたらと想像すると
魂が逆毛だってゆくような、ものすごい戦慄を覚えます。
詩人の本は、もしかすると、無料であるべきなのかも知れません。
いろいろ考えさせられます。
いつもありがとうございます。

いよいよ寒くなって参りましたので、
くれぐれもご自愛なさってくださいますようお願いいたします。

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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