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眉のうえに角がみえる
眉骨というふくらみが
ひとよりすこし
発達している
わたしの横顔は
ゴリラのそれに似ている
その横顔を見て
まるで角が生えてくるようだと
無邪気に怖れる妻にわたしは
「それはコンプレックスなのだから
あんまり触れてくれるなよ」
といい、苦笑だけしてみせる

ところが
それは別段、コンプレックスでもなんでもないのだ
それは顔に歴史が映っているだけなのだ
わたしの眉の上には事実、角が生えていたのだ
肉親を呪い
社会を呪い
運命を呪い
周囲の物事、人物、現象のことごとくを
疎ましくおもい
常に反撃にでられる体勢で
堅固にこぶしをにぎりこんで
人を憎み
己を憎んでいた、わたしの歴史

母が
「この子はいつもなにかを睨んでいる
眠っているときでさえ
眉間にしわが寄っている」
と嘆いていたことも過去にあったが
それもすこし違うのだ
眉間にしわが寄っていたのではなく
それは刻まれたもので
さらに言えば、それはしわではなく怒りだ
その刻まれた怒りが
ゆるやかに歳月をたくわえて
眉骨をすこしづつ
すこしづつ隆起させていっただけのことなのだ

そういったわけで
わたしの顔には
わたしの歴史が刻み込まれている
鏡をみるたび、思い出すように
決して忘れることのないように




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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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