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さなぎ

わたしは芋虫のように
この数日間を過ごしてきました
家からもろくにでず
別段なにかを考えるでもなく
働かず
ただひっそりと生きていました

世に棲むおおくの人が
働いている時間に
わたしは芋虫のように
布団にくるまって
過ぎてゆく時間を見つめていました

ほかになにができましょう
芋虫は芋虫です
未来、蝶になるとしても
芋虫はいま芋虫でしょう

さなぎをはさみで切ったときに
どろりと流れたあれは
芋虫でしょうか
蝶でしょうか
そのどちらでもないのでしょうか
そのどちらでもあるのでしょうか

姿、さだまらず
自力で動けず
ただ風にもてあそばれるばかりの
どろどろとした
いまのわたしは
芋虫でしょうか
蝶でしょうか

外敵からわが身を守るため
いささか堅固に過ぎたこのさなぎは
内からはもう開かないのではないでしょうか
ただ窮屈に身をかがめ
丸まることを強いられて
折角できあがったその羽も
かたいさなぎの中で
そのかたちを醜くゆがめられ
その機能をうしない
その夢見ていた明日の蝶ではない
グロテスクな畸形のかたまりに
なってしまうのではないでしょうか

芋虫は蝶として生まれるのでしょうか
芋虫は芋虫として生まれるのでしょうか

芋虫は蝶を生み出すのでしょうか
もとより蝶であったのでしょうか

わたしは明日に
蝶となれるのでしょうか






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偕誠さん、お久しぶりです
陽炎です

芋虫は蝶になれるか
蛾になってしまうかもしれません
そういうふうに生きる運命を授けられた
それは幸運なのか、不運なのか

蝶になれる芋虫はいいですけど
芋虫のまま、何かに食べられたり
息絶えてしまったとしたら

私も私として生まれてきてしまった以上
私以外に変われることはないのだということを
日々、痛感する毎日です

陽炎さん

コメントありがとうございます

> 偕誠さん、お久しぶりです
> 陽炎です

お久しぶりです。うれしいです。

> 芋虫は蝶になれるか
> 蛾になってしまうかもしれません
> そういうふうに生きる運命を授けられた
> それは幸運なのか、不運なのか
> 蝶になれる芋虫はいいですけど
> 芋虫のまま、何かに食べられたり
> 息絶えてしまったとしたら

芋虫は蝶になるものだと思っていますよね。
毛虫は蛾になり、おたまじゃくしは蛙に。
では、人間は何になるのでしょう。
猿のように生まれて
社会にあって、何者かになったような気がする。
でもそれは全部思い過ごしかもしれません。
そんな不安感から書きました。

> 私も私として生まれてきてしまった以上
> 私以外に変われることはないのだということを
> 日々、痛感する毎日です

陽炎さんは替えがききません。
わたしも、彼も彼女も、
ほんとうはそういう存在だと思います。

まずは手術の成功をこころからお祈り致します。
よくなられましたら、また遊びにいらしてください。
お待ちしています。

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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