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1/20通院

自分の年齢を聞かれて、即答できない。
それどころか、いまじっくり考えてみても
答えには自信がない。
妻に聞けば正答が得られるのだが
いまはひとり、病院の白い待ち合い室にいて
周りはわたしのことを
まったく知らない人ばかりで
そういうところにいると
自分というものの不確かさが
気味悪く感じられもする。

年齢を忘れるほど長く生きてもいまいが、
年齢を気にするほどの若さもない。
若者を蔑むこともしないし、擁護もしない。
好きにやればいい。
年寄りを邪魔に想うこともないし
別に敬わなくてはとも思わない。
好きに生きればいい。
どこの国の大統領選にも興味はないし
自分が社長にどう思われてるかも、どうでもよい。
人によく見られたいとも思わないし
よりよい人間になろうとも思わない。
一生治らない病気ならそれでもいいし
治るなら治ればいい。
明日雨が降ろうと雷が落ちようと
どちらでもいいし
今日の雪にも興味はない。

ただわたしはわたしでありたいし
わたしはわたしでしかない。

わたしという人間は
詩を読むより書くことをこのみ
わたしという人間は
社会的な栄光より自己満足をこのみ
わたしという人間は
明日も昨日もわすれて今にのみ生き
わたしという人間は
そのままそっと死んでゆくのだ。

昨日、詩賞入選の賞状がきた。
嬉しかったが、それだけのことで。
今日は寒い雪ちらつくなか
狂人の証明に通院しているが
やはりそれもそれだけのことだ。
明日には職にあぶれるかもしれない。
事故でなにかを失うかもしれない。
急に病を発して死ぬかもしれない。
それもやはり、それだけのこと。

冬が春のまえにあり、
また春のあとにあるように、
ぼくという人間も
芽吹き、育み、衰え、塵になる。

人よ。
これがわたしの声だ。
ふだん、社会で発することない
ほんとうのわたしの声だ。
聞きたければ聞くといい。
聞きたくなければ聞かぬがいい。
人よ。
わたしはいつでも
あなたがたに話すのではない。
宇宙に、季節に、己を刻みつけるために
わたしは空に話すのだ。
檻からわたしを放つのだ。



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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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