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改造

テレビにでてくる
「美女」のようになりたくて
お金をためて
都会にでてきて
田舎娘のその純朴な
ほほやまぶたに
札束くさいメスが入る
複製の美女がまたひとりふえて
社会に金がのみこまれてゆく
その金は
娘が懸命に稼いだもの
時間とからだを売って得た
血のような金なのに
それを払ってまで
個性を棄ててまでして
得たものは
画一的な「美」の鋳型
(それは人でない、工業製品としての美だ)
着せ替え人形になりたいだなんて
あなたはだれなの
目はもっと大きいほうがいい
鼻はもっとかれんにしたい
口も、ほほも、顎も、ぜんぶ
取り換え可能なパーツみたいに
いつか子供がうまれたら
田舎娘のころのあなたに
さぞ似ているだろうその子供に
あなたは何を語るのだろう

ペットショップにならべられた
「かわいい」子猫や「あたらしい」子犬
その裏に積み上げられる無意味な死
それはおびただしい量の無慈悲な廃棄
ひとの道楽、ひとの快楽に供される
あわれなみにくい失敗作の数々
その血、その臓物、その眼球
のらで生きる猫でさえ
そんな悲惨な目にあうものか
故意の畸形に「愛を注ぐ」とおっしゃっても
それは正気の沙汰じゃないし
ふんぞりかえって道をあるく散歩中のあなたは
美の、中流階級の鋳型にからだをまげて押し入って
ほんとうに みにくい
鎖はあなたの首にあり
それを「美」の犬がひっぱっているのだ

表面だけをとりつくろって
中身には汚い怨嗟や嫉妬
とぐろまく我利我利
金さえあれば別人になれる
ヒューマニティなんて存在しない
オリンピックがくるときまって
看過されてた場所にもメスが入り
乞食どもは追い出されると嘆いてた
乞食に家と職をあたえる工夫をせずに
客がくるときだけ押し入れに閉じ込めようとする
福島の復興を考えずに
原発のセールストークばかり考えている

日本人の汚い根性が
この時代におおきく
おおきく花ひらいている

美しい日本
おくゆかしい日本
ほろんでしまえ
卑屈な
惰弱な
保身のばけもの
いつまでもその醜さをさらすな







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No title

美容整形が必ずしも悪いとは限らないし
それで人生を前向きに生きられる人も
実際にいるわけだから

だけど、どうしたって美しいもの、かわいらしいもの
かっこいいものたちがもてはやされる世の中
誰かがそれをやって受け入れられると
こぞってマネをしたがるのが、この国の特徴とも云えますよね

同じような貌をした人たちが
同じものを身に着け
同じものに夢中になって
同じものを批判する

本当の美しさってなんでしょうね

>美の、中流階級の鋳型にからだをまげて押し入って
 ほんとうに みにくい
 鎖はあなたの首にあり
 それを「美」の犬がひっぱっているのだ

美しさを売り物にして、食い物にされ
美に飼いならされてしまっているんだなあ、と

そんなことを思いました

陽炎さん

コメントありがとう

> 美容整形が必ずしも悪いとは限らないし
> それで人生を前向きに生きられる人も
> 実際にいるわけだから

美容整形を悪いと思うわけではないんです。
野草には野草の美しさがあることを言いたかったんです。
そのままで十分美しい路地裏のたんぽぽは
庭園のバラにあこがれる必要はないのだと。
そういう社会のほうがいいな、と思うのです。

> だけど、どうしたって美しいもの、かわいらしいもの
> かっこいいものたちがもてはやされる世の中
> 誰かがそれをやって受け入れられると
> こぞってマネをしたがるのが、この国の特徴とも云えますよね

美に定義なんてないというのが持論です。
ぼくは人に「B専」と言われます。(奥さんさえそう言うのには苦笑ですw)
美しさとはパーツの姿かたちやの配合のことだけではないです。
岡本太郎のわけわからない絵にも、松井冬子の狂おしい女性像にも美は歴然と存在します。
ちょっとおおげさなたとえかもしれない。
だけど、狭い美の定義は、おおくの社会的な「醜」を生みます。
そこが問題だと思うんですよね、ぼくは。

> 同じような貌をした人たちが
> 同じものを身に着け
> 同じものに夢中になって
> 同じものを批判する
> 本当の美しさってなんでしょうね

ありのままに誇り、咲き、生き、散ることだと思います。
樹木のように、草花のように、星々のように。
よくもわるくも「自分であること」ではないかと思います。

> >美の、中流階級の鋳型にからだをまげて押し入って
>  ほんとうに みにくい
>  鎖はあなたの首にあり
>  それを「美」の犬がひっぱっているのだ
> 美しさを売り物にして、食い物にされ
> 美に飼いならされてしまっているんだなあ、と
> そんなことを思いました

美しいものを求めるのはいっこうかまわないと思います。
是も非もないです。
ただ、安易な「美の鋳型」にはまる姿は醜い。
まあ、その醜さの中にも美はあるのでしょうけれど。
まとまっていませんが、なんとか伝わるといいな(^^;

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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