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森田童子



淋しい ぼくの部屋に
静かに 夏が来る
汗を流して ぼくは
青い空を見る
夏は淋しい 白いランニングシャツ
安全カミソリがやさしく
ぼくの手首をはしる
静かに ぼくの命は ふきだして
真夏の淋しい 蒼さの中で
ぼくはひとり
真夏の淋しい 蒼さの中で
ぼくはひとり
やさしく 発狂する
「逆光線」
森田童子




小学生のころでした
真夏の狂暴なあかるさの下で
くろぐろとふかい影をみつめながら
水泳のあとのつかれた体をひきずって
家に帰るところでした
「真夏の淋しい 蒼さのなかで
ぼくはひとり
やさしく 発狂する」
発狂する予兆に
うっすらと恐怖をおぼえました
ぼくはきっと
わるい意味で 人とはちがう
そう感じはじめた
いつかの夏休みでした

チョコレート工場の白い塀にもたれて
ぼくは膝をつき
小刻みな呼吸と
胸の 刺すような痛みに うずくまりました
息を吸うたびに 胸が痛むのです
痛みは つかのま
恐怖をやわらげてくれましたが
夜にはもう その痛みは消え
太陽のしたで感じた予兆のような恐怖が
ぼくのてもとに 帰ってきていました

そんな遠い一日を
まだ覚えてるなんて おかしいです
ほかの大事なことは
たくさん忘れているのに
象徴的な
その夏の一日に
この歌がいちばん似あいます




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真夏の強い陽射しと森田童子

森田童子の舌足らずな少女のような声は
どこか儚げでやさしくて
そしてどこか毒気を帯びていますね

何度も繰り返し思い出してしまう
忘れられない記憶、というのが
私にもあります

その記憶は決して
感傷に浸るような、甘くやさしいものではなく
思い出すたびに心が砕けるような
破けるような、激しい痛みを連れてくる

いまにも狂ってしまいそうな夏の日差しと
西陽に映し出された自分の影と
森田童子の歌は
何故こんなにも似合いすぎてしまうのでしょうね

陽炎さん

コメントありがとう!

> 森田童子の舌足らずな少女のような声

ナイフを持ったままうたう文盲の少女
そんなイメージで聴いてます。
透明な声が大好きです。

> その記憶は決して
> 感傷に浸るような、甘くやさしいものではなく
> 思い出すたびに心が砕けるような
> 破けるような、激しい痛みを連れてくる

誰にでも少なからずあるのでしょうか。
おもいだすと、くちの中が苦くなります。

> いまにも狂ってしまいそうな夏の日差しと
> 西陽に映し出された自分の影と
> 森田童子の歌は
> 何故こんなにも似合いすぎてしまうのでしょうね

昨日、なんの気なしに聴いていたら
フラッシュバックみたいにその光景を思い出したんです。
あの息苦しさも一緒に。

No title

森田童子さんのアルバムに「a boy」というのがあって「セルロイドの少女」という歌が収録されていました。
西條八十の「トミノ地獄」に被さる印象がありました。

「…遥か希望を見つめてミドリちゃんは青春逆立ち宙返り。
淋しい喝采の中で ミドリちゃんは 笑った。
…一輪車で 十七才のミドリちゃんは孤独の荒野ひた走る 。
がんばれ がんばれ ああ、家族合わせ 。」

サーカスの少女が必死に自分の周りを繋ぎとめようとしている。
けれどその必死さに誰も気づいてはくれない。
しかも彼女が守ろうとしているものは贋物でしかない。
それでも彼女は守るために必死になる。
そんな歌でした。
中学生の頃でしたか。
しきりに聴いていたのを思い出しました。
人は皆、綱わたりをしているのかもしれませんね。

otosimonoさん

コメントありがとう!


> 森田童子さんのアルバムに「a boy」というのがあって「セルロイドの少女」という歌が収録されていました。
> 西條八十の「トミノ地獄」に被さる印象がありました。
> 「…遥か希望を見つめてミドリちゃんは青春逆立ち宙返り。
> 淋しい喝采の中で ミドリちゃんは 笑った。
> …一輪車で 十七才のミドリちゃんは孤独の荒野ひた走る 。
> がんばれ がんばれ ああ、家族合わせ 。」

哀切のヴァイオリンに、スキップするような歌声が妙にハマり
歌詞に異様ないろどりを与えている名曲ですよね。
がんばれ、家族合わせ…の部分には胸をかきむしりたくなります。
丸尾末広の「少女椿」も大好きです。森田さんの歌から生まれたのでしょうね。
トミノの地獄も好きです。これも丸尾先生、描いてますね。


> サーカスの少女が必死に自分の周りを繋ぎとめようとしている。
> けれどその必死さに誰も気づいてはくれない。
> しかも彼女が守ろうとしているものは贋物でしかない。
> それでも彼女は守るために必死になる。
> そんな歌でした。
> 中学生の頃でしたか。
> しきりに聴いていたのを思い出しました。
> 人は皆、綱わたりをしているのかもしれませんね。

贋物の家族合わせ・・・。
少女をモチーフにした歌はたくさんありますけど
ここまで心に響くものはまれでしょうね。
「ぼくたちの失敗」だけしか知らない人に
聴いてみてほしい一曲ですね。

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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