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死んだはずの日

四年前の今日
ぼくは自殺をしました。

なにかしら
朝からどうもけだるく
これまでにまして
もの憂い気がしたのは
そのせいなのかもしれません。

時間が止まったみたいです。
猫は昼寝を
町内も静まり返って
起きてから一度も外に出てない
ぼくの目は
目ヤニが凝り固まって
まるで野良猫みたいです。

顔を洗って
お手洗いに行って
すこし遅い昼ごはんを食べて
机に向かう。

昔、ぼくに小説を書くようすすめた
友を思い出し、ひとり苦笑し
たばこをくゆらせながら想像しました。
ああ、いや、やはりぼくにはかけません。
とてもぼくの手には負えません。
せいぜい散文を書き散らかすていどのもので
とてもじゃないけど
起承転結なんて、いや、お恥ずかしい
と、ひとりで小芝居するのでした。

もしぼくが小説を書くとしたら
それは私小説であり
書き終わったと同時に封印し
誰の目にもさらさず
死んだとき棺桶にそっといれてもらいます。
だから、書かないのと同じです。

ぼくはひとつの小説の中をいきています。
筆者はきっとぼくではないでしょう。

泣いたり、笑ったりするかたわら
こっそりと文を紡ぎ
こっそりとそれを晒し
その上から他愛もない日記を
どんどんかぶせていき
埋没させる
ぼくは幽霊文章家。

ああ、また
陽光の下で
草や土のにおいを噛みながら
大きく腕を動かしたり
大粒の汗をこぼしたりしたい。

でも、もう
しばらくは
人に会いたくない
ぼくは幽霊文章家。

死ぬはずだったぼくは
今もこうして生きながら
一年に一回ほどくる
この大きなうつの波のなかで
なぜ生きてると問うばかりで
生きているとは言えません。
この波がされば
ああ、そのときにはよほどのおおくの
宝物が
その引いていく波に奪われるのですが
この波がされば
またぼくは陽のあたる場所へもどり
何事もなかったかのように
歌ったり踊ったりするのでしょう。

それが、つらい。

この振幅が、ほんとに、きつい。

もういっそ、このままでいいとさえ
思う時がまれにあります。
また元気になったところで
この波はまた必ず来るのですから。
あれだけ警戒して
こつこつと防波堤を築きあげ
慎重に、綿密に防御策をねりあげたのに
いともたやすくそれをとびこえ
侵入してきたこの大波に
手足をすっかりからめとられ
涙もながせぬ失望のそこへ
どすんと突きおとされたのですから。

こんなことを
あと何回繰り返すのでしょうか。
それを思うと
回復への気力も萎え
凋落する希望を拾う気さえ起きません。

いまの自分には
なにもないのです。

おそろしいほど無気力な今日。
これが未来になげた一粒の種であれば。
やがて花咲く種であったなら。


ああ、こ、こ、こ、こ、この
この、脳髄の、重さよ。
いったい誰が分かってくれる。
この脳みその重さを。




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secret

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NoTitle

やはり、この時期なのですね。
私も、ちょっとつらいです

何も変わらないって思うと、つらくなります
何も変わらなくていいって思えたら
楽になれるかな?

現実の世界、つらいです
だから、ネットの世界に救いを求めます。
私も波の中にいます。
ちょっとだけ顔を出して
ネットにも顔を出しました。

NoTitle

こうしたギリギリの精神状態や感性と引き換えにしか、
創作力は出てこないのでしょうか。辛いですね...

何か身を削り、生き急ぐような追い込みと、これ以上先のない
崖の端にたたずむような危うい精神状態。

だからこそ、何かが出てくるのでしょうが....

四年前に無くした命、そして、今生かされているこの命を、
是非何かを創り出す方向に生かしてください。

光里さん

コメントありがとう!


> やはり、この時期なのですね。
> 私も、ちょっとつらいです

やはり、この時期ですね。
毎年のことなのに、いつも不思議に思います。
春が目の前まで迫っているこの時期
思えば小学生のころから嫌いでした。

> 何も変わらないって思うと、つらくなります
> 何も変わらなくていいって思えたら
> 楽になれるかな?

そうかもしれません。
それでいいやって思えれば、楽でしょうね。

> 現実の世界、つらいです
> だから、ネットの世界に救いを求めます。
> 私も波の中にいます。
> ちょっとだけ顔を出して
> ネットにも顔を出しました。

光里さんの苦しみはぼくの苦しみでもあります。
波が去るのを待ちましょう。
もうすぐ春です。

ウォーリックさん

コメントありがとう!


> こうしたギリギリの精神状態や感性と引き換えにしか、
> 創作力は出てこないのでしょうか。辛いですね...
> 何か身を削り、生き急ぐような追い込みと、これ以上先のない
> 崖の端にたたずむような危うい精神状態。
> だからこそ、何かが出てくるのでしょうが....

こうして日記以外の何かを書いているとき
ぼくは客観視がほんとにできなくなります。
この密林のような苦しみをようやく抜け出たあとに
これをまた思い出すのはつらすぎるので
振り返り、見つめてみることもなかなかできません。
そのためのブログだったのです。
でもウォーリックさんに言われてみるとそのようですね。
なんといえばいいか、まだわかりませんが。
なんだかひとつ、眼が開けた気分です。


> 四年前に無くした命、そして、今生かされているこの命を、
> 是非何かを創り出す方向に生かしてください。

はい。
生きていきます。

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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