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「いつかする」 はしないと同義 by石川浩司

今週もなんとか無事に終わった。
東京千葉は雨が多くて
仕事では泥だらけになるし
メンタルのバランス維持も一苦労したけれど
いまこうしてゆっくり振り返れば
いいほうだ、と思える。
苦労を買ってでもしろとは、いい言葉だと思う。
つらい時期を思えば、多少のでこぼこ道はなんでもない。
むしろそのささいな凸凹にいとおしさを感じないでもない。

今週のでこぼこは、「人間関係」だった。

ぼくらの仕事は
ガテン系と呼ばれる現場仕事は
ぼくが思うにチームワークで成り立っている。
一人ではできないことがあまりにも多いからだ。
十数メートルある木を植えるとき
何十メートルも続く舗装をこさえるとき
何十キロもあるものをかつぎあげるとき
レインボーブリッジも、スカイツリーも
そうした人と人の手で作り上げられているんだ。
ぼくらの目にするほとんどのものが
そうしたチームワークの中で生み出されたものなんだ。

よく、「人づきあいが苦手で」といって
この業界に入ってくる人がいる。
おおきな誤算だと思う。
一人親方という言葉もあるし、職人はひとりコツコツと
というようなイメージもあるんだろうから
勘違いしやすいのかもしれない。

そうした人と、一緒に仕事をする中で
(今週がとくにそうだったのだけど)
本当に難しいなあ・・・と思った。
怒りを、露わにしないことって。
自分勝手に動いて、そのせいで現場全体の
士気をさげたり、工程を遅らせたり
そうしてそれを会社や環境のせいにする
そういう人たちと、笑顔で接するのって。
昔のぼくなら、即ケンカだった。
自分を「正しい」と思って、正義と称して。
でもいまのぼくにはそれがもうできない。

だって、ぼくはできれば、どんな相手であれ、
ひとしく、へらへらしていたいからだ。
「何十憶といる人類のなかで、この一人くらい」
と、鼻歌まじりで許容できるような
でかい男になりたいのだ。
「あの人の悪いところはこういうところだ」と
他人を評価したり、
「あいつのせいで工期がおくれた」と
他人にだけ責任を求めたり、
そういう男になりたくないのだ。

一週間、考えた末の
ぼくの今日の行動は、まったく
ぼくを失望させ、落胆させた。
相手が正しいとか誤ってるとか
ぼくが決めることじゃないんだから。
チームワークって、ファシズムのことじゃなくて
本当にがっちりと手を握り合うことなんだから。

ぼくは怒鳴ったんだ。
いつもへらへらしてるぼくに怒鳴られた同僚は
さぞ驚いたと思う。
彼は今日、あまりにも周囲を無視したスタンドプレーを続けていて
現場の足並みはぐちゃぐちゃになっていた。
職長は「もういやだ」と言わんばかりになっているし
その同僚は「ひとりで仕事している」気になっているように見えた。
ぼくはその間にいて、なんとかバランスを保とうと
終日、神経を使い続けていた。
その時に、その同僚からあまりにもマトのはずれたツッコミを受けた。
彼は焦っていたんだ。
受け止めてやればよかったんだ。
でもぼくは怒鳴った。
「物には順序だよ、ひとりで慌てて、お前が忙しくしちゃってるんだよ」
そういう思いを、大きな声で言った。
同僚は、そのとき、はっと動きを止め
聡い頭で何かをキャッチしたらしく
それからは声をかけあって、協力して
なんとか今日の分の仕事を終わらせることができた。
職長は喜んでいた。

帰りの車中でも、ぼくらはすっかりいつも通りだった。
笑顔で話し、今日の振り返りもした。
誰もぼくの怒声にはふれなかった。

ぼくは、誰が正しいとかなんて、考えたくもない。
ただ、自分に過ちがあることを、認めた。

皆が帰り、その同僚と二人になった時に
誠意を込めて、謝った。
「今日はごめん、一度、がなっちゃって」
同僚は驚き、それから泣きだしそうな顔で
「おれのほうこそ、なんだかテンパっちゃって・・・」
と弱々しく謝った。
ぼくが手を差し出して、同僚がそこへばちっと手をあてた。
絆っていうのは、ほころぶものだとしても
そのたびにこうして繕えば、きっとつよくなれるし
そこにチームワークの本当の意味が
あるんじゃないかって、感じた。


人間にある、喜怒哀楽。
喜びを配るような人になりたい。
怒りは風に吹かせて飛ばしたい。
悲哀は心の隅にそっとしまって
みんなで楽しく暮らしたい。
当たり前のような
とても難しいような
そんな生き方をしたい。

いつか・・・


って、
ちがう、ちがう。
違うんだよ。

いつかやる、って
そのうち、たぶんって
それは明日の自分に責任転嫁してるんだよ。
明日の自分は、明日になったらいまの自分なんだよ。
だから
「いつかやる」は、「いまやらない」ってことで
いまやらない」ってことは、やらないってことだよ。

なんで、今日できないことが明日ならできるって思うの。
明日にはできるようになっていたいのなら
明日はじめちゃ遅すぎるでしょう。
この人生でそうありたいなら
いまはじめなきゃ間に合わないんだ。


この一週間、別の仕事仲間の
無責任な仕事ぶりに振り回されてきて
心身ともに疲れてしまって
もう人づきあいなんて!と思いかけていたけれど
今日の帰りにがっちり交わした握手は
自分への誓いにするには十分だ。


反省の上に、成長がある。
ほめられて伸びるのはハナだけだ。
今日の反省を、今日ここから活かしていこう。
明日に、笑顔で暮らせるように
いま、ここから、はじめよう。


できれば死ぬまで
だれにも怒りをあらわにしない
そんな生き方がしたいので
(笑われようと、無謀と馬鹿にされようと)
そうあるようにいまを生きます。



これでいいのだ(∩´∀`)∩



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NoTitle

仕事、大変そうです
チームワーク、大事ですね
誠さんは間違ってないと思います
間違いとか、正しいとかもないと思います
怒りを出してしまったことはよくないかも
でも、仕事のためだから
誰かが言わないといけなかったのです。

光里さん

コメントありがとう!


> 仕事、大変そうです
> チームワーク、大事ですね
> 誠さんは間違ってないと思います
> 間違いとか、正しいとかもないと思います
> 怒りを出してしまったことはよくないかも
> でも、仕事のためだから
> 誰かが言わないといけなかったのです。

ありがとう。すこし気が楽になりました。
昔の人はほんとにすばらしい言葉を
残しているなあと思う今日この頃です。
いわく「人を呪わば穴二つ」
ぼくは彼を呪うことで自分自身動けなくなりました。
むずかしいものですね。

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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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