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date :2015年08月07日

  • 2015.08.07(金)

陽炎


環七は烈火の海
陽炎の海
排ガスにうもれた都市
それらをすりぬけて 精神病院
ゆらり ゆらり 陽炎のむこうに
ぼんやり立っている自分を幻視する
ぐにゃにぐにゃに曲がって蒸れて
それはうつに沈んだ姿に似ている

いまのぼくは陽炎のこっちにいる
いまのぼくはまるでこの青い空のように
広く
際限なく
すみきっている







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あしもとで
くるったように
蝉がないていた

かたほうの
はねが
こわれている
むらがる
ありたちに
ていこうするにも
さけぶ いがいの すべが ないとみえる

いきながらに
くわれ
たすけをもとめているのだろうか

ひとであるわたしに
そのさけびは わかりようもないのだけれど
そのさけびに
わたしはせんりつを おぼえた

それは
いっこのせいめいの
破裂する
さいごの
ばくはつおん
だったろうか






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蟷螂

かまきりと遊んだ

日陰でやすんで
あせを涼風にかわかしていると
ひとつのかまきりがやってきた
ちこちこ
ぼくのあぐらの膝のほうへ

その姿が
あまりにかわいらしいので
たまらなくなって
ちょこんと その小さな頭を
小指のさきでつついてみた

かまきりは
半歩だけ退いて
その斧のような両手を
雄々しく広げた
執拗にくりだす
ぼくの小指のジャブの連打を
美しいほどすばやく
合理的な 最小の動きでかわしつづけた

たまに指先が頭にあたろうものなら
猛りくるって
そのふたつの斧を頭上にふりまわす
ははは
と笑いながら
ぼくはいつまでもかまきりと遊んでいた


暑い午後
煙草をふかしながら
かまきりと遊んだ
そのちいさな命の
退かない生き方に
その不退転のファイティングポーズに
ぼくは心底
感動し
敬服していたのですよ

また遊んでください






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今度はこない

めんどくさいことや
いやなことに
しかめつら
つばはいて
毒づいて
さえない気分になっているうちに
一日が終わってしまうなら
一度しかない人生が
そんなふうに
あっけなく終わってしまう

ある日
ある時
不意に
強引に
有無を言わさず
ぼくらはみんな 死んでしまうというのに
それがわかっているのに どうしてこのうえ
今を生きることができないというのか

昨日も
今日も
あらゆる生き物たちが
その身をもって
死を教えてくれているぢゃないか


今度うまれたら
だなんて
そんな莫迦をいうのは
もうよしませう

自分を満たすものひとつ
たったひとつ探しませう
そして
それだけのために生きませう

そら
もう笑顔






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秒活

忙しいだなんて言い訳はよして

忙殺?
秒殺?

そんなのぜんぶ 言い訳ぢゃない
この一秒を生かして
この一秒に生きて頂戴

毎秒 全力でたのしんで
それから死んでいって頂戴
じゃなきゃママも
あんたを産んだ甲斐がないもの





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異国

溺れるほどだ
このひかりの量は
見上げれば 純度100パーセントの 青
遠い異国にたどりついたよう
夏はこれ ひとつの国だらう

この空の向こう
姉の乗った飛行機は
遠くハワイへ向かっている
ぼくはパスポートをもったことがない
ここにいて
空を見ている
めぐりつづけるこの季節と
言葉だけがパスポート






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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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