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date :2015年05月16日

森田童子



淋しい ぼくの部屋に
静かに 夏が来る
汗を流して ぼくは
青い空を見る
夏は淋しい 白いランニングシャツ
安全カミソリがやさしく
ぼくの手首をはしる
静かに ぼくの命は ふきだして
真夏の淋しい 蒼さの中で
ぼくはひとり
真夏の淋しい 蒼さの中で
ぼくはひとり
やさしく 発狂する
「逆光線」
森田童子




小学生のころでした
真夏の狂暴なあかるさの下で
くろぐろとふかい影をみつめながら
水泳のあとのつかれた体をひきずって
家に帰るところでした
「真夏の淋しい 蒼さのなかで
ぼくはひとり
やさしく 発狂する」
発狂する予兆に
うっすらと恐怖をおぼえました
ぼくはきっと
わるい意味で 人とはちがう
そう感じはじめた
いつかの夏休みでした

チョコレート工場の白い塀にもたれて
ぼくは膝をつき
小刻みな呼吸と
胸の 刺すような痛みに うずくまりました
息を吸うたびに 胸が痛むのです
痛みは つかのま
恐怖をやわらげてくれましたが
夜にはもう その痛みは消え
太陽のしたで感じた予兆のような恐怖が
ぼくのてもとに 帰ってきていました

そんな遠い一日を
まだ覚えてるなんて おかしいです
ほかの大事なことは
たくさん忘れているのに
象徴的な
その夏の一日に
この歌がいちばん似あいます




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自己紹介

偕誠

Author:偕誠
a.k.a.破裂
1983年生まれ。
東京都在住。
双極性障害と苦闘しながら
詩作に励んでおります。


※拙文ではありますが著作権は当方にあります。
無断転載等はご遠慮くださいませ。

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